「TROCCO®は広告運用におけるコア」。
1日に約3時間掛かる集計業務から解放されたWaqooが、
データ運用を効率化した方法

「テクノロジーの力で自国の未来に希望を創る」というミッションを掲げ、「肌ナチュール」をはじめとするサブスクリプション型のDtoCブランド事業や「Waqoo D2C プラットフォーム」といったSaas事業を展開する株式会社Waqoo。2021年には東京証券取引所マザーズ市場(現・グロース市場)に上場し、事業を拡大し続けている同社では、DtoC事業における広告運用の効率化に課題を感じていたという。

限られた運用リソースのなかで業務を効率化し、広告のPDCAを迅速に回していくために導入されたのが「TROCCO®」だ。取り組みの背景にあった課題や効果、データ活用における今後の展望についてお話を伺った。

導入のきっかけ

手作業で広告媒体のデータを集計。1日8時間の業務時間のうち、3時間も費やしていた

株式会社Waqoo 情報システム部 部長 早田 武央 様
貴社における広告運用業務についてお聞かせください。

早田 武央 様(以下、敬称略):弊社のDtoC事業における広告運用のKPIとして、初回にご購入いただく際のCPA(顧客獲得単価)やサブスクリプションの継続率に重きをおいています。

継続率をはじめとする顧客データは、自社開発したCRMやWebサイトのアナリティクス上で管理し、各広告媒体のデータはそれぞれの管理画面で確認するだけでなく、事業部全体に共有するためにスプレッドシートにまとめていました。

特に広告データに関しては、各広告媒体の管理画面からインプレッション数やクリック数、CTR(クリック率)、LPへの流入数、出稿料といった数字を取得し、手動でスプレッドシートに転記していました。また、事業として重視するCPAを導くためにCRMから「購入数」をその都度抜き出す作業も発生しています。

その他にも、自社で開発した「継続率集計システム」でExcelにリアルタイムの継続率を抽出し、それをスプレッドシートに手作業で記入していました。

「TROCCO®」の導入の背景にあった課題をお聞かせください。

早田:リアルタイムで広告運用の数値を確認し、スピーディに意思決定できることが理想であったものの、広告運用担当者が手作業で集計していては手間と時間が掛かってしまい、ミスも発生します。つまり、広告運用におけるデータ集計作業の属人化が課題でした。

全媒体のデータを集計してスプレッドシートにまとめると、1時間ほど掛かっていました。1日にだいたい3回の頻度で集計していますので、1日8時間という業務時間のうちの3時間も集計作業に費やしてしまう計算です。

その結果、広告担当者からは「集計の手間や時間を減らすために、どうにかしてほしい」との声が挙がっていました。また、日々の集計作業に圧迫され、クリエイティブ制作や施策の改善にかける時間が確保できず、担当者の残業時間が増えてしまうことも……。

広告の運用担当者から課題を受けて、どのようなアクションを取られたのでしょうか。

早田:当時、広告の運用担当者がちょうど「TROCCO®︎」を運営するprimeNumber社の方とお話しする機会があったので、その際にご提案をいただいたのが最初だったと思います。

ETLツールは高額なイメージがありましたが、想定よりも低価格だったことが印象的でした。当社でも導入できるコスト感だったため、詳しい機能や弊社が目指すデータ収集が可能かどうかを確認していきました。

導入・構築について

各種広告媒体との対応コネクタ、他社ETLツールの1/4以下の費用が導入の決め手に

ツールの選定にあたって、決め手となった要素をお聞かせください。

早田:弊社のブランドである「肌ナチュール」で使用していた、重要な広告配信先とつなぎこめることが決め手のひとつでした。他社のETLツールでは広告配信先と連携できないケースが珍しくないのです。

また、現在使用していない広告の対応コネクタも豊富で、今後新しい広告媒体で施策を展開していく際にも安心できるなと感じました。

社内の合意形成はどのように進みましたか。

早田:非常にスムーズでした。先述した通りETLツールは高額な印象でしたが、「TROCCO®」は、他社のETLツールのおおよそ1/4以下の費用と低価格だったため、社内合意を得やすかったです。

1番印象に残っているのは、新旧それぞれのデータベースで違っていたタイムゾーンの統合処理です。ご相談したとこまた、現場からの改善要望も「早急に」とされていたので、費用と削減できる時間を検討した上で迅速に導入が進みました。

「TROCCO®」の導入過程についてお聞かせください。

早田:「TROCCO®」の運用上に必要なデータを整理するために、PCの設定とLPのPVを取得するためのサーバーをAWSのAmazon EC2で構築しました。以前はGoogle AnalyticsでPVを取得していましたが、社内で数字の正確さに疑問を抱く声も挙がっていたため、「では、作ってしまおう」と自社開発に踏み切っています。

その後、各媒体の広告データやPVを「TROCCO®︎」経由でCRMのデータとつなぎ込み、スプレッドシートに自動で転記されるよう設定しました。スプレッドシートに書き込むシステムは、自社で構築しています。おおよそ2ヶ月で環境を整備しました。

導入初期の設定を進める上で定数の入れ方が分からずにうまく集計が作動しないこともありましたが、サポートにご連絡したところ迅速にレスポンスいただいたことを覚えています。

導入後の効果

意思決定のスピードが上がり広告施策が増加!月60時間掛かっていたデータ集計業務が“0”に

「TROCCO®」導入の成果をお聞かせください。

早田:広告担当者が、集計やデータ作成に1日3時間ほど要していた時間が0になりました。
1ヶ月で20日間ほど業務をしていたと考えると、月に60時間削減できたことになります。

私が所属する情報システム部としては、各広告媒体の広告データを自社システムのみで整理する場合、各仕様に合わせた開発をしなければなりません。その手間も「TROCCO®︎」のおかげで不要となり、大幅なコストカットにつながりました。

広告運用担当の方々からのご感想をお聞かせください。

早田:「導入前と後では、運用のしやすさが全然違う」との声を聞いています。また、データをリアルタイムで見られるようになり、一つひとつの広告に対する意思決定のスピードが上がりました。

媒体ごとに管理画面を開き、データをスプレッドシートに写していた作業がなくなったおかげで施策をすぐに打てるようになり、その効果を見ながらスピーディーにPDCAを回せるようになっています。つまり、無駄な広告は早々に切り上げ、その分獲得効率が良い部分に注力できるようになったのです。

また、クリエイティブ制作に注力する時間も作れるようになったので、担当者のモチベーションも大きく向上したと思います。こういった複合的な要因により、「TROCCO®︎」導入以前よりも広告の出稿量が上がりました。

今後の展望

「TROCCO®は、広告を運用する際のコアのような存在」

今後の「TROCCO®」活用の展望をお聞かせください。

早田:弊社では新しい商品を増やしている最中なので、さまざまな商品を通してお客様とお付き合いしていくことがひとつの目標です。そのためには、広告からLTV(ライフタイムバリュー)のデータまでを一貫して活用し、一人ひとりのお客様との関わり方を考えていく必要があります。

だからこそ、広告データで重視しているCPA、そしてLTVや継続率のデータの紐付けは今後の大きな改善ポイントです。現在はそのデータが分断されているのですが、実現するために「TROCCO®︎」での活用方法やCRMのワークフローの最適化などを模索していきたいですね。

「TROCCO®︎」はどのような悩みを持つ方におすすめできますか。

早田:広告運用のなかで、状況をリアルタイムで見ながらスピーディーに施策を考えたい方、その都度細かな調整を行い、広告運用におけるリスクを最小化したい方にはおすすめです。

特に、弊社のように限られたリソースのなかでインハウスでの広告を運用されている方には、多くのメリットを感じていただけるのではないでしょうか。

今回のお取り組みにおいて、「TROCCO®」はどのような存在でしょうか。

早田:データを集計するものであり、「TROCCO®」によって施策が円滑に動くので、広告をさまざまな媒体で運用するための“コア”のような存在だと思います。

株式会社Waqoo

https://waqoo.jp/

業種IT業界
設立2005年12月2日
従業員数72名(2021年9月末時点)
事業内容D2C×サブスクリプション事業、D2C×SaaSソリューション事業