課題・問題
グループ間のデータ転送で時間と手間、コストに課題を抱えていた

サイクルシェアリング事業で積極的にデータを活用することになった経緯をお聞かせください。
野口様(以下、敬称略):2021年度、サイクルシェアリング事業単体でようやく黒字化を達成したことで、今後さらなる事業拡大を目指すことになり、その一環としてデータ活用の推進も決定されました。
サイクルシェアリング事業では、新規ポートの開拓や新エリアの拡大、自転車の再配置など既存エリアの保守を主に行っていました。これらの業務の発展や効率化のためには、データ活用を活用することが必要だったのです。
また、事業拡大のための意思決定のスピードを上げる必要があり、そのためにはデータのスムーズな活用が課題でした。
そこでデータ基盤を構築し、データドリブンなサイクルシェアリング事業を目指すことになりました。同じタイミングである2023年7月に私が入社し、経営企画部データドリブン担当として、データ基盤の構築に取り組むことになったのです。
データ基盤の構築にあたって、どのような悩みや課題を抱えていましたか。
野口:セキュリティ面の問題でプラットフォームのデータには直接接続できない状況でした。プラットフォームのデータベースからデータを書き出し、それを利用するしか抜け道がなかったため、その前提でデータウェアハウスを作成する手段を考えなければなりませんでした。
もしこのデータ転送のパイプラインを、自社で開発しようとすると相当な工数がかかります。自転車の移動ログデータや課金履歴、請求額とか料金のデータ、保守点検(バッテリーの充電、再配置など)の記録など、データの量は膨大です。
これまでは、ビジネスサイドからデータ提供の要望があった際には、プラットフォーム開発チームに依頼してデータをご提供いただく必要がありました。たとえば、「1エリア分のGPSのデータ」を依頼しても、弊社側に展開されるまでに1週間かかってしまう、場合によってはそもそも対応が難しい案件もありました。グループ会社内とはいえども費用が発生していることも悩みの一つです。
また、得られるデータは集計後のCSVデータであり、いわゆるローデータにアクセスすることが難しいことも問題でした。そのため、データの定義がレポートごとに異なったり、似たようなレポートを各部署で作成していたりということが起こっていました。こうした課題を解決しなければ、データドリブンな意思決定は難しいと判断し、解決策を模索することになりました。
なぜTROCCO®を選んだのか
誰でもデータ転送設定ができる状態から逆算し、ドキュメントやサポートの手厚さを評価

データ基盤の構築にあたって、どのような悩みや課題を抱えていましたか。
野口:「TROCCO®」を含め、国内外の企業が開発した3つのツールにて比較検討を実施しました。まず重視したポイントが、ツールがローカライズされているかどうかです。
現状、データドリブン担当でデータの知識や経験を多く積んでいるのは私だけです。私がETLツールの運用まで担当してしまうと、他のデータに関する業務がストップしてしまいます。ツール操作の属人化を防ぐ意味でも、私以外の社員が操作できるようにローカライズされていることが重要でした。同じ理由から、ツール上のドキュメントが読みやすいこともポイントです。
カスタマーサクセスの手厚さも、特に重視していた要素のひとつです。非エンジニアの社員がETLツールの操作に悩んでしまった場合、タイミングによってはサポートできない場面もあります。そこで「問い合わせフォームへただ誘導」するようなカスタマーサポートではなく、丁寧に「TROCCO®」の活用方法を説明し、場合によってはデータ活用のご提案までいただけるのは、とても助かると感じていました。

「TROCCO®」の使い勝手については、どのように評価いただいていますか。
野口:操作性を検証したところ、仕様書や説明書を見なくとも転送処理を作成できて使いやすいと感じました。他のメンバーからも、専門的な知識こそ持っていないものの「簡単に操作ができてよかった」「これなら私も使えそう」という感想が得られたので、問題なさそうと判断して導入を決めました。
実際に利用すると、理解しやすいテキストとUIのシンプルさのおかげで操作しやすいと感じています。機能をむやみに増やさず、必要なパラメータだけ入力していけば、簡単に転送処理を作成できる操作感を高く評価しています。
導入までのスケジュール・過程
1週間ほどでデータ転送の設定が完了。各事業部で起きた、データ活用の変化とは

「TROCCO®」の導入決定から、データ基盤の構築までのスケジュールを教えてください。
野口:2023年8月からデータ基盤の構築をスタートし、同年の末に完成しました。4ヶ月かかった計算にはなりますが、「TROCCO®」によるデータ転送の設定にはほとんど時間がかかっておらず、1週間ほどで完了しました。同時期にBIツールへの連携も完了しており、基本的な数値を網羅したダッシュボードが近日リリース予定です。

データ基盤の構築後、ビジネスサイドではどのようなデータ活用が可能になったのでしょうか。
野口:自転車やポートを管理するため、どこのポートで、どれだけの自転車がいつ貸し出されているか、ポートに1台も自転車が置かれていない状況が続いていないかをデータで取りまとめています。
主に自転車の再配置やバッテリー交換、自転車の修理を担っている部署では、リアルタイムのデータを分析して再配置の計画に役立てているそうです。
自治体や企業との取り組みを進める際には、お客さまへのご提案時に過去のデータや数字をご紹介する際にデータを活用しています。TROCCO®でデータを日々蓄積し、BIツールで数字をすぐに可視化できるようになったので、試行錯誤しながらですが、これまで以上に営業担当、そしてお客様の求める数字をスピーディーにお出しできるようになりました。
さらにデータドリブン担当を含む部署のデータ活用は、自転車に貼り付けているドレスガード広告の広告効果の測定や自治体とのキャンペーンの分析、広報活動などが中心です。GPSデータから、どれだけ人通りの多い道を走っていたか、どれだけの自転車が貸し出されていたかを定量的に説明することで、広告主へのご提案やご報告に役立てられるよう試みています。
導入後の効果
1週間かかっていたデータ転送が30分で完了!ビジネスサイドからは感謝の声も

「TROCCO®」の導入によって、どのような成果を得ることができましたか。
野口:以前は必要なデータを転送、取得するために1週間ほどかかり、NTTドコモの担当の方にもご負担をかけていましたが、「TROCCO®」の導入によってデータ転送を自分たちで実行できるようになりました。
あまり難しい集計でなく、私たちで対応可能であれば、即時にデータ転送に着手できます。およそ30分もあれば、ビジネスサイドが求めるデータを展開できていますね。「TROCCO®」の稼働から2、3ヶ月ほどですが、すでに20案件に「TROCCO®」を活用しています。

「TROCCO®」の導入に対して、各事業部からはどのような声がありましたか。
野口:社内からは、ご提案の内容がより精緻なものになったとの感想を聞いています。特に自治体のお客さまからは、過去の実績や他の自治体での成功事例、道路状況に関連したデータが求められるため、すぐに必要なデータを展開できるのは大きなメリットです。
さらに、これまでは肌感覚でポートと自転車のバランスを検討してきましたが、データをベースにより建設的な議論ができるようになりました。

「TROCCO®」の導入で、ご自身の業務にはどのような変化がありましたか。
野口:私以外でも「TROCCO®」を活用できるため、データ基盤周りの保守、運用から手を離すことができました。ビジネスサイドから上がってくるデータの要望にもクイックに対応でき、リソース不足を理由に断ってしまうことがなくなりました。
ビジネスサイドの方々からは、求められたデータをお出ししているだけにも関わらず、感謝されるのは心から嬉しく感じますね。
今後の展望
「縦のデータ活用」から「横のデータ活用」へ。会社全体でデータドリブンな運営を目指す

今後の展望を教えてください。
野口:現状、事業部ごとの縦割りでデータと数字を扱っています。まずは「縦のデータ活用」から「横のデータ活用」、つまり組織横断でデータと数字を洗い出し、データ活用の効率化を目指します。
そして将来的には、会社全体としてより高度なデータ分析を行い、ポートの設置場所や再配置の効率化、積極的なキャンペーンの企画などにも活かしていきたいですね。最終的にはデータドリブンなサイクルシェアリングの運営によって、利用者がもっと快適に、つまり乗りたい場所で快適に乗れるようなサービスを目指していきます。
データ基盤の構築に悩みや課題を抱えている方へ、アドバイスをお願いします。
野口:弊社の事例のように、小さい組織が大きいプラットフォームを管理しており、そこからデータを転送しなければならない場合に「TROCCO®」は非常におすすめできると思います。「TROCCO®」の良さは、とにかく使いやすさ、安定感があるところ。すぐに設定ができ、誰でも使えて、保守も楽です。
さらに「TROCCO®」は転送設定を新規作成するのがとても簡単なので、既存のプラットフォームが変更となる場合にも柔軟に対応できます。弊社のバイクシェアプラットフォームも、お客さまのニーズやトレンドにあわせて変化していく可能性は十分あります。しかしプラットフォームの環境が変わっても、担当者が私でなくなっても、「TROCCO®」であればスムーズにデータ基盤を構築することができるので安心です。
よりよいバイクシェア体験をお客さまに提供していくため、「TROCCO®」をうまく活用ながら引き続きデータドリブンな取り組みを続けていきたいですね。
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