本記事では、データウェアハウス(DWH)、ETLプロセス、BIツールなどのアップデート情報や最新トレンドを毎月わかりやすくお届けします。
主要なニュースをピックアップしているので、サクッと最新情報をキャッチアップしたい方は、ぜひご覧ください。
| 今月のData Engineering Newsの共同著者は以下のメンバーです。 片貝 桃子、伊藤 雄、西山 徹、若松 拓夢、河野 浩明、中山 愛弓、今川 航、Srinivasan Nithyananthan、廣瀬 智史 |
Google BigQueryのニュースまとめ
INFORMATION_SCHEMA.SHARED_DATASET_USAGEビューに、外部テーブルおよびルーチンの使用状況指標が追加されました
INFORMATION_SCHEMA.SHARED_DATASET_USAGEビューに、外部テーブルとルーティンの使用状況指標をサポートするためのスキーマフィールド (shared_resource_id、shared_resource_type、referenced_tables) が含まれるようになりました。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
アイドルスロットの公平な割り当て機能が一般提供開始されました
単一の管理プロジェクト内の予約間でアイドルスロットを公平に割り当てられるようになりました。
これにより、各予約が利用可能なキャパシティをほぼ均等に受け取ることが保証されます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
dbt-bigqueryアダプタでBigQuery DataFramesのPythonコードを実行できるようになりました
dbt-bigqueryアダプタを使用して、BigQuery DataFramesで定義されたPythonコードを実行できるようになりました。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
BigQuery Data Canvasで宛先テーブルノードが一般提供開始されました
BigQuery Data Canvasで、宛先テーブルノードがサポートされました。これにより、クエリ結果を新しいテーブルまたは既存のテーブルに永続化できます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
その他のアップデート
Data Engineering Agentがプレビューになりました
Geminiを利用し、Dataformのデータパイプラインコードを構築・変更できるようになります。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
既存のSQLに自然言語のコメントを埋め込んでコードの洗練や変換を行えるようになりました(プレビュー)
既存のSQLに/* natural language text */ 形式のコメントとして自然言語を埋め込み、コードを洗練・変換できるようになります。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
Dataformワークフローによって開始されるBigQueryジョブの優先度を設定できるようになりました
Dataformワークフローによって開始されるBigQueryジョブの優先度を、インタラクティブジョブ(可能な限り早く実行開始。デフォルト)またはバッチジョブ(低優先度)として設定できるようになりました。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
本章の執筆者:片貝 桃子(DataAnalyst)
Snowflakeのニュースまとめ
外部管理Apache Iceberg™テーブルへの書き込みへのサポートが一般提供されました
外部の Iceberg REST カタログに接続するための機能としてカタログリンク型データベースが提供されます。この新機能により、ユーザーはSnowflakeを使用して、外部カタログに直接新しいIcebergテーブルを作成したり、外部管理テーブルに対して完全なDML操作(INSERT、UPDATE、DELETE、MERGEなど)を実行したりできるようになりました。
AI_EXTRACT関数が一般提供されました
AI_EXTRACT関数は、テキストやドキュメントから情報を抽出するSQL関数です。Snowflakeステージから直接ファイルを処理でき、請求書の金額抽出やログのエラー抽出など、データパイプライン内での自然言語処理が可能になります。 扱うファイル型式や、ファイルサイズ(100MB)、ページ数の上限(125ページ)などの制限があります。
Directed Joinsによる結合順序の強制が一般提供されました
10月15日に一般提供されたDirected Joinsは、SQLクエリ内でテーブルの結合順序を明示的に指定できる機能です。複雑なクエリで結合順序を制御でき、分析クエリやETLのパフォーマンスチューニングが可能になります。
その他のアップデート
Semantic ViewsでASOF JOIN操作がサポートされました
バージョン9.33でSemantic ViewsでASOF JOIN操作がサポートされました。時系列データ分析で時間的に最も近いレコードとの結合が可能になります。
Performance Explorerツールがプレビューされました
10月20日にプレビューされたPerformance Explorerツールにより、クエリパフォーマンスの分析と可視化が強化されました。
本章の執筆者:伊藤 雄(Engineer)
AWSのニュースまとめ
Amazon Bedrock AgentCoreが一般提供開始されました
Amazon Bedrock AgentCore は、あらゆるフレームワーク、モデル、またはプロトコルを使用して高機能エージェントを安全かつ大規模に構築、デプロイ、運用できるエージェントプラットフォームです。
AgentCore を使用すると、エージェントをより迅速に構築できるほか、エージェントはツールやデータを横断してアクションを実行できるようになります。また、低レイテンシーで長時間エージェントを安全に実行し、本番環境でエージェントをモニタリングできます。これらすべてをインフラストラクチャの管理なしで実行できます。
詳細は公式ドキュメントをご確認ください
Amazon S3 メタデータが東京リージョンを含む 3 つの AWS リージョンで一般提供開始されました
Amazon S3 メタデータは、汎用バケット内のオブジェクトのメタデータを自動的に取得し、クエリ可能な読み取り専用のフルマネージド Apache Iceberg テーブルに保存することで、データ検出を高速化します。
S3 メタデータは、オブジェクトのサイズやソースなどのシステム定義の詳細を含むオブジェクトメタデータと、タグを使用して製品 SKU、トランザクション ID、コンテンツ評価などの情報をオブジェクトに注釈として追加できる、カスタムメタデータをサポートしています。
詳細は公式ドキュメントをご確認ください
Amazon QuickSightがAmazon Quick Suiteとしてリブランディング、一般提供開始されました
AmazonQuickSightが、Amazon Quick Suiteとしてリブランディングされ一般提供開始されました。Amazon Quick Suiteは従来の BI 機能 (現在は Quick Sight と呼ばれています) に加えて、複数の AI を活用した機能を追加しています
- Quick Research
- 企業内外のデータソースから、引用付きの包括的なインサイトを提供します
- Quick Flows
- 自然言語でワークフローオートメーションを作成および共有します
- Quick Automate
- 複雑な多段階のビジネスプロセスを処理します
- Quick Index
- 企業のすべてのドキュメントとデータを共有ナレッジベースとして提供します
これらの機能は、自然言語インターフェースの Quick chat を通じてアクセスでき、Quick spaces を通じて各チーム向けにカスタマイズすることができます。この統合環境では、ユーザーはデータ分析、詳細な調査、プロセスの自動化まで、全ての作業を同一アプリケーション内でシームレスに実行することができ、さらにエンタープライズレベルのセキュリティとガバナンスを維持できます。
詳細は公式ブログもご確認ください。
本章の執筆者:西山 徹(Senior Product Manager)
Looker Studioのニュースまとめ
レスポンシブレポートに垂直方向への積み重ねが対応しました
レスポンシブレポートでコンポーネントの垂直方向への積み重ねがサポートされるようになりました。セクション内の列に複数のコンポーネントを追加できます。
詳細は公式ドキュメントをご確認ください。
パートナーコネクションのアップデートがされました
Looker Studio コネクタギャラリーに以下のパートナーコネクタが新たに追加されました。
- Spotify Ads(開発元:Dataslayer)
- Amazon Ads(開発元:Dataslayer)
- Zoho(開発元:Dataslayer)
- Lazada Commerce(開発元:Supermetrics)
- Google Sheets(開発元:Porter Metrics)
- OWOX Data Marts(開発元:OWOX)
- Close CRM(開発元:Supermetrics)
- Centra(開発元:Supermetrics)
- BMS Monitoring(開発元:BMS)
- Vibe(開発元:Supermetrics)
- Power My Analytics(開発元:Power My Analytics)
- Zen AI – Meta Ads(開発元:Zen AI)
本章の執筆者:若松 拓夢(Data Analyst)
Looker Studio Proのニュースまとめ
Slackへのレポート共有とスケジュール送信ができるようになりました
Looker Studio Pro ユーザーは、Looker StudioのレポートをSlackのチャンネルやSlackユーザーに送信できるようになりました。この機能では、レポートを定期的にSlackに自動送信するスケジュール設定も可能です。
現在プレビュー版として提供されています。詳細は公式ドキュメントをご確認ください。
本章の執筆者:若松 拓夢(Data Analyst)
dbtのニュースまとめ
dbt MCP Serverの一般提供が開始されました
dbt MCP Serverが正式リリースされました。主要な機能として以下が含まれます。
- リモートdbt MCPサーバーがクラウド上で稼働し、環境ごとに1つのセキュアなエンドポイントを提供。AIツールがローカルセットアップやカスタムコネクタなしでdbtプロジェクトに接続可能
- OAuth認証のサポートにより、ローカルシークレット管理を削減し、セットアップを標準化(Claude、Cursor、VS Codeに対応)
- Fusion MCP Toolsの統合により、エージェントがより豊富なSQL理解と低コストな実行を実現
従来、データエンジニアやアナリストが手動で行っていたdbtモデルの理解、クエリの生成、データ系譜の追跡などの作業を、AIエージェントが自動化できるようになります。特に、リモートMCPサーバーとOAuth認証により、組織全体でセキュアにAIツールを活用できる環境が整います。これにより、データチーム以外のメンバーも手元のエージェントコンソールを介してデータにアクセスしやすくなり、セルフサービス分析の民主化が加速すると考えられます。
dbt Insightsが一般提供開始されました
- Analyst Agent(ベータ版):dbt Insights内で利用可能な、自然言語で質問を投げかけるとガバナンスされた回答を得られるAIエージェントです。
- Query Builder:コードを書かずにSQLクエリを構築できるツールで、Semantic Layerを使用しています。dbt Cloud上自体にもSemantic Layerの対応がされたことで、開発時にSQLへの認知負荷の低減が可能です。
dbt FusionがSnowflake以外のDWHに対応開始しました
従来はSnowflakeのみでしたが、Fusion独自の機能設定をBigQuery, Databricks, Redshiftにも適用できるようになります。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
本章の執筆者:河野 浩明(Data Engineer)
Tableauのニュースまとめ
Activity LOG APIが利用可能になりました
Tableau Cloudの利用状況に関する詳細なログを、APIを通じて自動的に取得できるようになりました。これにより「誰が、いつ、どのコンテンツにアクセスしたか」といった監査ログを、プログラムで定期的に収集できます。
収集したログは、Splunkのような専門の監視システムやデータウェアハウスに連携させることで、コンプライアンス要件への対応や、利用状況の可視化、パフォーマンス問題の特定が容易になります。これは、Tableauを単なる分析ツールから、監査可能で統制の取れた分析プラットフォームへと昇華させる重要な一歩です。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
OIDCおよびSAMLワークフローでユーザー属性がサポートされました
Azure ADやOktaといったID管理システム(IdP)で定義されたユーザーの役職や所属部署といった属性情報を、Tableauのセキュリティポリシーに直接利用できるようになりました。これにより、大規模組織における行レベルセキュリティ(RLS)の実装と管理が根本から変わります。
従来はTableau内でユーザーごとに複雑なフィルターを設定する必要がありましたが、今後はID管理システム側の情報だけで「誰に何を見せるか」を制御できるため、セキュリティ管理が一元化され、メンテナンスコストが大幅に削減されます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
抽出暗号化キーのために外部KMSが利用可能になりました
Tableauの抽出ファイル(.hyper)を暗号化するために、お客様が管理する外部のキー管理サービス(KMS)を使用できるようになりました。金融や医療など、特に厳しいデータセキュリティとコンプライアンス要件を持つ業界にとって、これは待望の機能です。
クラウド上に保存されるデータの暗号化キーを自社で完全にコントロールできることは、クラウドサービス利用の前提条件となる場合が多く、これにより最も機密性の高いデータを扱う組織でも、安心してTableau Cloudを活用する道が開かれます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
Tableau Agentが改善されました
AIアシスタントであるTableau Agentに複数の改善が加えられました。データソースのフィールド説明などのメタデータを活用し、より文脈に沿ったインサイトを生成するようになりました。また、日本語を含む多言語での対話に対応し、さらに管理者による利用権限の設定も可能になり、ガバナンスが強化されました。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
その他のアップデート
AIクレジット消費モデルが変更されました
Tableau内のAI機能の利用料金の計算方法が変更されました。従来のリクエスト回数に基づく計算方法から、使用するAIモデルの種類や処理のサイズ(トークン数など)といった、より詳細な要素を考慮する方法に移行しました。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
Tableau Trusted extensionsが導入されました
Tableauによってレビューされ、Tableauが管理するホストで展開される「Trusted extensions」という新しいカテゴリが導入されました。これにより、管理者はセキュリティが検証された信頼性の高い拡張機能のみをユーザーに許可することができます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
関連テーブルが自動で追加されるようになりました
データベース側でテーブル間の関連付け(外部キー制約)が定義されていれば、Tableauがその情報を読み取ってデータモデルに自動で反映してくれるようになりました。これにより、データモデリングの生産性が向上します。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
ごみ箱機能が変更されました
機能が変更され、削除されたコンテンツ(ワークブック、データソースなど)がごみ箱に移動されるようになりました。ユーザーは誤って削除したコンテンツを一定期間内に復元できます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
各種APIがアップデートされました
開発者向けに各種APIがアップデートされました。埋め込み分析のためのEmbedding API v3では、npmでのライブラリ公開やReact対応などが含まれます。また、管理や運用の自動化に利用されるREST APIでは、Tableau Pulseのメトリクス操作に関する機能などが強化されました。
詳細は公式ドキュメント(Embedding API v3 / REST API)を参照ください。
View Dataダウンロードの権限構成が可能になりました
管理者向けに、ビューからのデータダウンロード権限をより詳細に構成できる機能が追加されました。ユーザーごとにサマリーデータのみ、または詳細データまで許可といった設定ができ、データガバナンスを強化します。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
Admin Insightsでタグデータが利用可能になりました
Admin Insightsのデータソースに、コンテンツに付与されたタグの情報が含まれるようになりました。これにより、管理者はタグを利用してコンテンツの利用状況を分類・分析できます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
各種データソース向けのPrivate Connectがサポートされました
Dremio Server, MariaDB, Teradata Vantage Cloud, およびオンプレミスのTeradata Vantageへの接続を、パブリックインターネットを経由しないプライベートで安全な経路で確立するPrivate Connectがサポートされました。
詳細は公式ドキュメント(Dremio Server / MariaDB / Teradata Vantage Cloud / Teradata Vantage On-Premise)を参照ください。
地理空間分析のための空間関数が追加されました
地理空間分析を強化するため、新しい空間関数と演算子が追加されました。BUFFER関数では、指定したポリゴン(地域)オブジェクトの周囲に一定距離のバッファ領域(緩衝エリア)を作成できます。
またDyadic Union演算子は、2つの空間領域(ポリゴン同士)を結合して一つの領域に統合する演算です。重なり合う複数の地理的エリアを一つにまとめたり、異なるポリゴンを合成して分析することが容易になります。
詳細は公式ドキュメント(Polygon buffer / Dyadic Union)を参照ください。
マーク選択に基づいたセットが作成できるようになりました
ビジュアライゼーションで選択したマークから直接セットを作成できるようになりました。これにより、分析の流れを中断することなく、特定のデータポイントのグループを素早く定義できます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
データモデルのテーブルにコメントが追加できるようになりました
データモデル内の各テーブルに直接コメントを追加できるようになりました。データソースの定義やビジネスロジックに関するドキュメントをデータモデル内に保持できます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
アクセシビリティ機能が向上しました
ダッシュボードのフィルターに代替テキストを追加できるようになり、視覚に障がいのある方が利用する「スクリーンリーダー」が、そのフィルターの目的を正確に読み上げられるようになります。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
Activity LogにBridgeイベントが追加されました
Tableau Bridgeに関する操作イベントがActivity Logに追加されました。これにより、オンプレミスデータへの接続や更新ジョブの状況をより詳細に監視・監査できるようになりました。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
Tableau Pulseダイジェストのサイト設定が追加されました
Tableau Pulseから送信されるダイジェストメールの頻度などを、サイトレベルで管理者が設定できるようになりました。これにより、組織全体の通知ポリシーを統一できます。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
VizQL Data Serviceがアップデートされました
Tableauのビジュアライゼーションを支えるコア技術であるVizQL Data Serviceにアップデートがありました。API経由でのプログラムによるクエリ実行のパフォーマンスや機能が向上しています。
詳細は公式ドキュメントを参照ください。
本章の執筆者:中山 愛弓(Data Analyst)
Databricksのニュースまとめ
Claude Sonnet 4.5, Gemini 2.5, GPT-5の各種モデルがDatabricks上で利用できるようになりました
Mosaic AIモデルサービングにおいてDatabricksがホストするモデルとして以下のモデルが利用できるようになりました。
- Claude Sonnet 4.5
- Gemini 2.5 Pro, Gemini 2.5 Flash
- GPT-5, GPT-5 mini, GPT-5 nano
Claudeモデルでプロンプトキャッシュがサポートされました
DatabricksがホストするClaudeモデルにおいて、APIリクエスト時にcache_controlパラメータを指定することでプロンプトキャッシュが利用できるようになりました。
プロンプトキャッシュを活用すると同じプロンプトを繰り返し入力した時のコストが削減できるようになります。
認証ステータスシステムタグがパブリックプレビューになりました
カタログ、スキーマ、テーブル、ビュー、ボリューム、ダッシュボード、登録済みモデル、Genie Spacesに対して、データ資産が認定済みか非推奨かを示すタグを適用できるようになりました。
データ分類がパブリックプレビューになりました
データ分類を使用して、カタログ内の機密データを自動的に分類しタグ付けができるようになりました。データガバナンスとセキュリティ体制を強化し、機密データの発見と管理を自動化・効率化できるようになります。
テーブル更新トリガーが利用できるようになりました
ソーステーブルが更新されたときにジョブを実行するトリガーを作成できるようになりました。イベント駆動型のデータパイプラインを容易に構築でき、データの鮮度を保ちながら効率的な処理を実現することができます。
ai_parse_document関数がパブリックプレビューになりました
ai_parse_document関数を使うとPDFやパワーポイント、画像ファイルなどの非構造化データから構造化されたデータを抽出することが可能になります。
メトリクスビューでセマンティックメタデータが定義できるようになりました
メトリクスビューでセマンティックメタデータとして、表示名、同義語、数値や日付等の表示形式が定義できるようになりました。Genieのような自然言語インターフェースがビジネス用語を正確に解釈し、より適切なクエリを生成できるようになり、分析の精度と信頼性が向上します。
Genieの回答に思考ステップが表示されるようになりました
Genieが結果を生成するために使用されたSQLクエリにつながる思考ステップの概要を表示するようになりました。これらのステップでは、 SQLロジックを平易な言葉で説明し、非技術者のユーザーでも回答生成プロセスを理解できるようになります。
その他アップデート
外部テーブルからマネージドテーブルへの変換が一般提供開始されました
ALTER TABLE … SET MANAGEDコマンドで外部テーブルをマネージドテーブルに変換できるようになりました。
Lakeflowジョブにおいて、バックフィルが実行できるようになりました
過去のデータ範囲を指定してジョブ実行をトリガーできるようになりました。
ノートブックに複数ファイルにわたるデバッグ機能が追加されました
対話型デバッガーが、複数のワークスペースファイルにまたがる関数にブレークポイントを設定し、ステップインする機能をサポートしました。
本章の執筆者:今川 航(Data Analyst / Analytics Engineer)
TROCCO®のニュースまとめ
コネクタ新規リリース:転送元・先コネクタが新たに追加されました。
以下の転送元コネクタが新たに追加されました。
- Microsoft Dynamics 365 CRM
- Zoom
- PayPal
- KING OF TIME
- Zoho Recruit
- Zendesk Chat
- Qiita
- Vercel
- Mixpanel
- makeshop
- マネーフォワード クラウド連結会計
また、転送先コネクタとして以下が新たに追加されています
- TikTok Adsカスタムオーディエンス
これにより、より幅広い業務データソースとの連携が可能になりました。
詳しくは各ドキュメント(接続情報 – Microsoft Dynamics 365 CRM・転送元 – Microsoft Dynamics 365 CRM)を参照ください。
コネクタ改善:転送元LINE・転送元Facebookリード広告が強化されました
複数の既存コネクタにおいて機能改善が行われました。
- 転送元LINE広告
- ダウンロード種別にパフォーマンスレポートを選択した場合に、削除済みの広告データをレポートに含めるか選択できるようになりました。
- 転送元Facebookリード広告
- 以下のデータが取得できるようになりました。
- privacy_policy_url
- legal_content
- context_card
- 以下のデータが取得できるようになりました。
- 転送元Db2 for LUW
- 転送元Db2 for LUWで差分転送が可能になりました。転送元Db2 for LUWで差分転送をサポートし、前回転送時からの増分データのみ転送できるようになりました。
- 転送元HTTP・HTTPS
- 転送元HTTP・HTTPSでカスタムルートCA証明書の設定に対応しました。HTTPS接続時、TROCCOにインストールされていないルートCA証明書によるSSL認証が必要な場合にご利用ください。
Self-Hosted Runner:環境変数の追加で柔軟な管理が可能になりました。
環境変数にTROCCO_ONESHOTとHEALTH_CHECK_PORTが新たに追加されました。Runner 起動時に設定可能で、柔軟なジョブ管理が可能になります。詳細はSelf-Hosted Runnerドキュメントをご確認ください。
CDCデータ転送:転送元PostgreSQLのCDCデータ転送が可能になりました
CDCデータ転送にて、転送元にPostgreSQLを利用できるようになりました。詳しくはCDCデータ転送 – 転送元 – PostgreSQLを参照ください。
データマート: データマートBigQueryでクエリのサイズを事前確認できるようになりました。
データマートBigQueryで、記述したクエリを実行した際のスキャン量を確認できるようになりました。
dbt連携:dbtバージョン1.10に対応しました
dbt Core v1.10を指定できるようになりました。
dbtバージョンは、dbt Gitリポジトリより選択できます。
ワークフロー機能アップデート:ワークフロー編集画面でコメントの挿入が可能になりました
ワークフロー編集画面でコメントを挿入できるようになりました。「コメント追加」をクリック、またはキーボードのCキー押下で挿入できます。
接続情報:Oracle Databaseの接続方法でウォレットファイルが利用可能になりました
Oracle Database接続情報でホスト・ポート名による接続時にもウォレットファイルを利用できるようになりました。Oracle Database接続情報で接続方法に「ホスト名・ポート番号を指定する」を選択した場合でも、ウォレットファイルを利用できるようになりました。
TROCCO APIアップデート:環境環境機能・ワークフローAPIの条件分岐対応・データマートDatabricksの操作機能を追加されました
環境管理機能のAPIを追加されました
環境管理機能のAPIが追加されました。追加されたAPIエンドポイントは以下のとおりです。
環境グループAPIがメモ機能に対応されました
環境グループAPIがメモ機能に対応されました。対象となったAPIエンドポイントは以下のとおりです。
データマートDatabricksに対応されました
データマートDatabricksに関する情報の取得・操作が可能になりました。対象となったAPIエンドポイントは以下のとおりです。
ワークフローAPIが条件分岐タスクに対応されました
ワークフローAPIで条件分岐タスクに関する情報の取得・操作が可能になりました。対象となったAPIエンドポイントは以下のとおりです。
お知らせ:接続IPアドレスを追加
2025年10月8日に以下のTROCCOの接続IPアドレス追加されました
- 57.181.137.181 (新規追加分)
- 54.250.45.100(新規追加分)
本章の執筆者:Srinivasan Nithyananthan(Product Manager)
COMETAのニュースまとめ
COMETA上で管理するメタデータへのアクセスコントロールが可能になりました
メタデータアクセスコントロール機能は、COMETA内のデータベース系アセットを、指定したチームだけが閲覧できるように設定する機能です。
この機能を利用することで、「特定のチームには機密情報を含むテーブルのメタデータを非表示にする」「部署ごとに関連するテーブルの情報だけを表示する」といった、柔軟な権限管理が可能になります。これにより、ユーザーが許可された情報にのみアクセスできるようにデータマネジメントが可能になります。
あわせてユーザーをグルーピング可能にするチーム機能も導入されます。上記アクセスコントロールは、チーム単位で管理ができます。
詳細についてはメタデータアクセスコントロールのドキュメントをご確認ください。
対話型AIアシスト機能でBigQueryで実行するためのSQLを生成した際、クエリ実行時にスキャンするデータ量を事前に表示するようになりました
COMETAの対話型AIアシスト機能を利用するとAIによるSQL生成が可能です。その際にクエリ実行時にスキャンするデータ量を事前に表示するようになりました。
この改修により、AIによって生成されたSQLが大量にデータをスキャンするかどうかが事前に確認できるようになり、不要なデータスキャンによるコスト増を避けることができるようになります。
本章の執筆者:廣瀬 智史(Staff Product Manager)
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