データとAIを企業の成長エンジンへと進化させるデータテクノロジーカンパニーの株式会社primeNumber(本社:東京都品川区、代表取締役CEO:田邊 雄樹)は、クラウドETL「TROCCO」において、ファイルの内容を変換せずに非構造化データをそのまま転送する「ファイル転送」機能を、2026年10月15日より提供開始します。本機能により、PDF・画像・帳票などの非構造化データを、データ基盤へ集約・分析活用できるようになります。基幹システムが出力するファイルの連携から、データウェアハウス(DWH)のAI機能を用いた分析まで、TROCCOで扱える業務領域が広がります。新機能により、これまで分散していた非構造化データがデータ基盤へ集約され、AI-Readyな基盤整備が進み、primeNumberが提唱するデータとAIを駆使した次世代の経営手法「Generative Data Management(GDM)」を推進します。

機能強化の背景
企業におけるAI活用が加速する中、AIが参照するデータの質と量が、分析精度や意思決定の成果を大きく左右する時代を迎えています。多くの企業には、テーブル形式では表せない基幹システムが出力する独自形式ファイルや、業務のなかで作成される手順書や契約書などのPDF、画像といった業務ファイルなど、非構造化データが蓄積されています。これらをデータ基盤へ転送するには、あらかじめ加工してクラウドストレージにアップロードするなど、個別の開発が必要でした。
TROCCOはこれまで、データの「収集」と「送信」の両面で機能を継続的に強化してきました。収集の領域では、対応コネクタの大幅な拡張に加え、ユーザー自身がコネクタを開発できる「カスタムコネクタ」、オンプレミス環境や閉域ネットワーク内のデータを扱える「Self-Hosted Runner」などを提供しています。送信の領域では、DWHに蓄積したデータを業務システムへ還元する「リバースETL」の対応先を広げてきました。いずれの機能も、転送するデータをテーブル形式で扱うことを前提としていたため、非構造化データは対象外としてきました。
昨今、DWHに実装されたAI機能によって非構造化データを直接扱えるようになり、画像やPDFを読み取り内容を判定し、データを構造化する処理が現実的になってきました。従来はPythonなどでプログラムを書かなければ実現できなかった処理が、自然言語による指示で実行できるようになっています。
このような背景からこの度TROCCOでは、転送できるデータの種類を非構造化データまで広げます。収集と送信の両面で対応範囲を広げてきた従来の機能強化に加え、扱えるデータの種類を拡張することで、企業に蓄積された様々なデータをより広くAI活用につなげられるようになります。
「ファイル転送」機能概要
この新機能はファイルを変換せず、そのままの形でデータを転送する機能です。拡張子や形式を問わず、PDF・画像・独自形式ファイルなどを転送でき、転送先には元のファイルと同一の状態で格納されます。元のファイルが保たれるため、契約書や帳票のように原本のまま扱う必要がある文書も対応可能です。
また、本機能は、構造化データを扱う既存のデータ転送設定とは別に「ファイル転送設定」として管理します。ワークフローに組み込むことで、定期実行、後続のデータ加工、通知と組み合わせた運用が実現できます。転送元と転送先の差分を判定し、変更のあったファイルのみを転送するほか、転送の履歴を実行ごとに記録します。
2026年10月15日の提供開始時点では、転送元としてSFTP(SSH File Transfer Protocol)で接続するファイルサーバーを、転送先としてGoogle Cloud Storageに対応します。
なお、本機能は、Advancedプラン以上の契約でご利用いただけます。閉域環境にあるファイルを転送する場合は、Self-Hosted Runner(Professionalプラン)が必要です。
想定されるユースケース
1. 基幹システムのファイル連携・統合管理の実現
従来は、あらかじめ加工してクラウドストレージにアップロードするなどの個別開発が必要でしたが、基幹システムやファイルサーバーが出力する帳票・独自形式ファイルを、そのままデータ基盤へ連携できます。
ファイルを転送するだけでなく、その後のDWHへの取り込み、データ加工、エラー時の通知までをTROCCOのワークフローで一元管理できます。オンプレミス領域のスクラッチスクリプトと、クラウド領域のデータ基盤とで分かれていた運用を、ひとつの基盤に統合することができます。なお、閉域環境にあるファイルを転送する場合は、Self-Hosted Runnerが必要です。
2. DWHのAI機能による非構造化データの分析
DWHのAI機能で扱う画像やPDFを、TROCCOで収集し一元管理できます。たとえば店舗に設置したカメラの画像がサーバーに蓄積されている場合、これらをデータ基盤へ集約し、AI機能で画像の内容を判定しデータを構造化することで、来店者数の推移を数値として分析できるようになります。また、商品の写真画像や、契約書、請求書といったPDFからの情報抽出なども可能となり、分析対象として扱えるようになります。
この様に、分析対象となるファイルの収集をTROCCOに任せることで、AI機能を用いた分析の準備工程を自動化でき、豊富なデータソースを分析に活用できます。
3. 分散した社内文書をAI分析で活用可能に
社内で作成された手順書やマニュアル、仕様書などは、部門ごとに異なるクラウドストレージに蓄積されていることが少なくありません。こうした文書は、生成AIに質問しても回答の根拠として参照されず、結局は詳しい担当者に依存するという状態に陥りがちです。
今後、転送元としてBoxやGoogle Driveなどのストレージサービスへ対応を広げることで、部門ごとに分散したこれらの文書を、TROCCOでひとつの場所へ集約できるようになります。ファイルの転送に続いて、AI側の取り込み処理を呼び出すところまでをワークフローで自動化できるため、文書が追加・更新されるたびに人手で登録し直す必要がありません。変更のあったファイルのみを転送する仕組のため、更新分の反映も自動的に実行されます。これにより、社内に蓄積された知識を、生成AIによる検索や問い合わせ対応チャットボット構築(RAG)などに活かせるようになります。
今後の展望
AI活用の成果は、モデルの性能そのものよりもAIが参照できるデータの質や範囲で決まります。 しかし多くの企業では、業務ファイルなどの非構造化データが部門ごとのストレージなどに分かれて置かれており、その大半はAIから参照されないまま眠っています。「ファイル転送」機能は、こうした状態を変える最初の一歩です。
業務ファイルが蓄積されるのはデータ基盤の中だけとは限らず、日々の業務で使うファイルストレージに置かれたままになっていることもしばしば発生します。転送元として、BoxやGoogle Driveのように手順書や契約書が蓄積されやすいサービスを、転送先としては、Amazon S3などのクラウドストレージを順次追加し機能を拡張していきます。業務ファイルをデータ基盤へ届け、構造化データと非構造化データを組み合わせたAI活用の機会を提供していきます。
また、AIの回答は、根拠となった文書が最新のものか、参照する人に開示してよい情報かによって信頼性が左右されます。転送元での変更や削除への追随に加え、更新日時やアクセス権限といったメタデータをファイルとともに引き渡す仕組みを整え、AIが扱うデータの鮮度と取り扱い範囲を管理できる機能を強化していきます。
さらに、取引先から受領した文書のように社外から届くファイルには、従来のデータ転送とは異なるリスクが伴います。AI時代のデータ活用を安心・安全に進めるための機能拡張にも投資していきます。
なお、本取り組みについては、2026年10月15日に開催する「primeNumber DATA SUMMIT 2026」においても紹介する予定です。
https://primenumber.com/services/trocco/features/file-transfer/
primeNumber DATA SUMMIT 2026とは
「primeNumber DATA SUMMIT」は、データとAIをテーマにした年次開催の大型カンファレンスです。2026年は「Generative Data Management」をテーマに掲げ、データとAIを駆使した次世代の経営手法について、数々の先進事例を通じてお伝えします。
■ 名称: primeNumber DATA SUMMIT 2026
Generative Data Management データとAIを駆使した次世代の経営手法とは?
■ 主催: 株式会社primeNumber
■ 日時: 2026年10月15日(木)13:00~19:30(開場12:00)
■ 参加費: 無料(招待制)
■ 参加方法:事前申込制
■ 場所: 天王洲 キャナルイースト(総合受付:WHAT CAFE)
■ 申込: https://data-summit.primenumber.com/2026/
Generative Data Management(GDM)とは
AI時代において、外部環境の変化に自律的に追随するデータとAIを駆使した次世代の経営手法です。これまでデータマネジメントは、人が決めたルールに基づきデータを「蓄積・整備」することに焦点が当てられてきましたが、データ量の爆発的増加、地政学リスク、急速な技術革新、顧客行動の激変など、外的環境の変化が複雑に絡み合う現代経営において、人間の努力だけで変化に追随し続けることはもはや不可能です。AI技術をデータ管理・活用プロセスそのものへ深く統合し、人・データ・AIのインタラクションを直感的なものに変貌させます。
URL:https://primenumber.com/whitepapers/generative-data-management-gdm/
クラウドETL「TROCCO」とは
「TROCCO(トロッコ)」は、2,500以上の企業・団体に導入されているクラウドETLサービスです。ETL(データ転送)機能に留まらず、データマート生成機能、ワークフロー機能、権限管理など、データ基盤の構築や運用に必要な機能を備えています。国内外約200種のサービスと簡単・安全に連携でき、TROCCOで、データ利活用における一連のデータエンジニアリングプロセスを自動化し、お客様のデータ活用を支援します。
URL:https://primenumber.com/services/trocco/
株式会社primeNumber 概要
primeNumberはデータとAIを企業の成長エンジンへと進化させる、データテクノロジーカンパニーです。AI-Readyなデータ基盤を実現するデータテクノロジーを軸に、製品・ソリューション・サービスを通じてAI-Nativeな事業成長をご支援します。
■ 会社名
株式会社primeNumber(英文名:primeNumber Inc.)
■ 代表
代表取締役CEO 田邊 雄樹
■ 設立
2015年11月
■ オフィス
〒141-0021
東京都品川区上大崎三丁目1番1号 JR東急目黒ビル5F
■ 企業サイト
https://primenumber.com/
■ 事業内容
・クラウドETL「TROCCO」の開発・運営
・AIデータプラットフォーム「COMETA」の開発・運営
・データテクノロジー領域の課題解決を実現するプロフェッショナルサービスの提供
本リリースお問い合わせ先
株式会社primeNumber
広報担当:小板橋美世、村島夏美
e-mail:pr@primenumber.com